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ちょっとしたエピソード2016/6/04
たいした話ではありませんが、ちょっとしたエピソードのお話です。
最近自転車のブレーキの調子が悪く、
ブレーキをかける度に、キイキイばかりいって、全然止まってくれない。
恥ずかしいし、危険なので修理をすることにしました。
早速、天神にある某自転車屋さんでみてもらったところ、
前後合わせて、6?7千円ほどかかるとのこと・・・。
あいにくその時は5千円ほどしか手持ちがなく、修理することができませんでした。
店を離れしばらく行くと、小さな昔ながらの自転車屋さんを発見しました。
自転車を販売するというよりは、修理専門といった感じだったので、再度、見積もりを出してもらうことに。
店の中には、長髪でビゲを蓄えた男性が一人。
首には使いこなしたタオルを巻き、シンプルなグレーのパーカーとジーンズ。
見るからに修理うまそうな感じだ。ただ、パッと見すごく怖い。
恐る恐る声をかけると、すごく優しい笑顔で答えてくれて、すぐに自転車をみてくれた。
その男性は僕に時間ありますか、と言うや否や自転車を手に取り作業を始めた。
持ち金に限りがあるが、後には引けない状況・・・・。ヤバイ。
部品の交換が必要とさっき言われたこと伝えると、
男性は、すでに分解をはじめながら、「大丈夫です、まだまだ十分使えます」と言いながら、
手際よく修理を始めた。
修理代だけならなんとか払えるだろうと思い、僕は修理を彼にお願いすることに。
修理をしてもらっている間、彼と世間話をした。
はじめて話す人なのになぜか話しがすごくスムーズだ。
前の通りを歩く人たち(お年寄りから子どもまで)が、彼に声をかけておとり過ぎる。
小学生は、ただいま!と声をかける。何か不思議な光景だ。
こんな都会の真ん中の光景とは思えない感じ。
ぼくは、近所の方達と仲いいですねっと尋ねると、
彼は、「ここで自転車の修理をしてると、みんな話かけてくれるんです」と。
「いろんな、人のいろいろな話が聞けて楽しいですよ」
「僕は政治家になりたくて、ここで自転車屋やってるんですよ」
僕は、自分の耳を疑った。彼に失礼だと思うが、仕方がない。
僕の知っている政治家はみんなスーツ姿で、偉そうな感じの人間しか見たことがないからだ。
彼は、自分の思いをいろいろと話てくれた。
印象に残った言葉。それは、
「よく選挙の時、地域の声に耳を傾け・・・・・」なんて言ってますよね。
有権者の家の前で笑顔で握手みたいな・・・。
知り合いにも、議員さんに話聞かれたことある?って尋ねるけど、
話したって人とあったことないですよ。っと彼。
「自分は、本当にみんなの話を聞いて、政治やりたいですよ。」
なんか、すごいな! なんか、感動する!
良いか悪いかは別にして、確実に自分にないモノを持っている。
僕はこういう人間が大好きだ。
彼は、修理を終え、自転車を僕に手渡してくれた。
おいくらですか?と尋ねると、
「これくらいで、お金はいただけません」っと彼。
逆に「話聞いてくれてありがとう」とまで言ってくれた。
すごく申し訳なかったので、
近くのコンビニで差し入れを買って彼に手渡した。
自分のやりたいことってなんだろう?
いや、自分のやるべきことってなんだろ・・・・・?
なんか、すごく清々しいエピソード。 制作部 Iでした。